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口腔機能低下症とは、口の中の機能がうまく働かなくなる状態を指します。これには、食べ物をうまく噛む、飲み込む、話すといった基本的な口の動きが難しくなることが含まれます。
年齢を重ねるとともに、誤嚥やむせがでてくることが多いのも、口腔機能が低下することが原因の一つです。
口腔機能の低下を防ぐことは、誤嚥性肺炎の予防や美味しく食事をとったり、楽しくおしゃべりをすることでQOL(生活の質)の向上にもつながります。
口腔機能低下症の症状は以下のようなものがあります。
• 食べ物をうまく噛めない(硬い食べ物を噛むのがつらい)• 飲み込みにくい(食べ物や飲み物が喉に引っかかる)• 発音がしにくい(言葉がうまく出ない)• 口が乾きやすい(唾液が少なくなり、口の中が乾く)• 口臭が気になる(口の中の清潔感が保てない)
これらの症状がある場合、口腔機能低下症の可能性があります。
口腔機能低下症の原因はさまざまですが、主なものには以下があります。
• 歯の状態(歯が抜けたり、虫歯が進行している)• 舌や唇の筋力低下(年齢とともに筋力が衰える)• 唾液の分泌量の減少(薬の副作用や加齢など)• 全身的な疾患(例えば、脳卒中や糖尿病など)
口腔機能低下症の検査は、口の中の機能がどのように働いているかを調べるための大切な方法です。
これにより、問題がある部分を見つけ、早期に適切な治療や予防を行うことができます。
口腔機能低下症の検査は、主に以下のような項目をチェックします。
食べ物を噛む力が弱くなっていないかを調べます。実際にグミを噛んでもらいどのくらい噛めているかを唾液に溶け込んだ糖質を測定することにより噛む力を測定します。
食べ物や飲み物を飲み込むときに、喉に引っかかる感じやむせることがないかを調べます。飲み込みがスムーズにできているかを評価します。
具体的には発音の明瞭さとスピードを調べます。 発音の回数をチェックする測定器を用いて「パ」、「タ」、「カ」をどの程度早く正確に発音できるかを測定します。
舌の動きが十分にできるか、また舌の筋力が衰えていないかを確認します。舌圧計という測定器を用いて舌を使った体操を行い、動きや力に問題がないかを見ます。
唾液が足りないと、食べ物を飲み込みにくくなったり、口が乾燥しやすくなったりすることがあります。 ムーカスという測定器で口の中の水分量を測定し口腔乾燥症(ドライマウス)の診査、唾液の分泌量が減少していないかを調べます。
歯を磨くことは大切ですが、舌をきれいにすることは誤嚥性肺炎の予防や口腔内の環境にとって大切です。舌の汚れを評価して清掃状態を確認します。
口腔機能低下症は出来るだけ早期に気づいて対策を取ることで改善は容易になります。
歯科医院で指導やリハビリテーション、適切な治療を受けて口腔機能の低下を防いだり、向上を目指してください。
口腔機能が衰えていると、食事や会話が楽しめなくなり、生活の質が低下することがあります。早めに対応することで、日常生活の快適さを取り戻しましょう。